「あー、マジか。無意識か。ヤバ」
彼が顔を真っ赤にする。
「なっ、へっ!?はっ、おっ、美味しそうって」
私は動揺を表に出す。
「…… あー、完全にそういう意味です」
「なっ、!…… そっ、そういうことをこんなとこで言わないでよ。馬鹿」
私も釣られて真っ赤になった顔で餃子を口に運ぶ。
案の定、何の味もしない。
彼の一言で餃子を味わうどころではなくなったのだ。
「…… えっ、とついでに聞くけど今、脳内何割方餃子のこと考えてる?」
空気を打ち破る為かはたまたそんなことは全く考えていないのか彼が私に訊ねる。
「―― っ、10割方、脳内全部あんたのことしか考えてないわ!馬ー鹿」
彼の疑問に私がそう答えると彼が少し嬉しそうに言葉を返してくる。
「…… そっ、そうか」
…… あー、本当
無意識の狼って怖いわ!
顔の赤さを隠すように私は水を氷ごと飲み切った。