「アナタ、ここが竹採神社よ」
「人が寄り付かないというか、ボロいというか」
何これは……。体が動かない、ううん、違う。これは私の体じゃないわ。誰かの体に入ってしまったような感覚。そうよ、きっとそれに違いないわよ。
それにこの女性……こんな神社になんの用があるのだろう。
「それは神様に失礼ですよ。せっかく、子宝に恵まれる由緒正しい神社を教えて貰ったんだから」
「だってなぁ、こんなにボロいとは思わなかったし。教えてくれた人は確かに美人だったけど……」
「あ、な、たっ! なんで顔が赤くなってるんですかっ」
「ご、ごめんよ。俺が悪かった許してくれよ……」
分かるわ、この女性は怒っているのね。しかも、話を聞く限りこの二人は夫婦。それなのに、他の女に目がいくなんて、怒るのは当然の権利よ。
「別にいいですよ〜。私は怒ってませんから」
「……怒ってるじゃないか。こ、コホン、続きはここの神様にお願いしてからにしよう」
「そうね、そうしましょうか。ここならきっと、元気な赤ちゃんを授かれるはずだから」
そうなのね、赤ちゃんが欲しくてこの神社に来たのね。うん、伝わってくるよ、この女性が心から赤ちゃんを望む気持ち。それなのに、旦那が他の女に夢中になるものだから。
「よし、これできっと元気な赤ちゃんを授かれるさ」
「そう、だといいけど」
「大丈夫、俺が今までウソを言ったことがあるかい?」
「ここを教えてくれた女性に鼻の下伸ばしてたクセに〜」
口ではケンカしてるけど心の中では違う。私には分かるもの。だって、今私がいるのは……あ、あれ、景色が暗くなって見えなくなってる。
そこで私の意識は再び失われてしまった。
「人が寄り付かないというか、ボロいというか」
何これは……。体が動かない、ううん、違う。これは私の体じゃないわ。誰かの体に入ってしまったような感覚。そうよ、きっとそれに違いないわよ。
それにこの女性……こんな神社になんの用があるのだろう。
「それは神様に失礼ですよ。せっかく、子宝に恵まれる由緒正しい神社を教えて貰ったんだから」
「だってなぁ、こんなにボロいとは思わなかったし。教えてくれた人は確かに美人だったけど……」
「あ、な、たっ! なんで顔が赤くなってるんですかっ」
「ご、ごめんよ。俺が悪かった許してくれよ……」
分かるわ、この女性は怒っているのね。しかも、話を聞く限りこの二人は夫婦。それなのに、他の女に目がいくなんて、怒るのは当然の権利よ。
「別にいいですよ〜。私は怒ってませんから」
「……怒ってるじゃないか。こ、コホン、続きはここの神様にお願いしてからにしよう」
「そうね、そうしましょうか。ここならきっと、元気な赤ちゃんを授かれるはずだから」
そうなのね、赤ちゃんが欲しくてこの神社に来たのね。うん、伝わってくるよ、この女性が心から赤ちゃんを望む気持ち。それなのに、旦那が他の女に夢中になるものだから。
「よし、これできっと元気な赤ちゃんを授かれるさ」
「そう、だといいけど」
「大丈夫、俺が今までウソを言ったことがあるかい?」
「ここを教えてくれた女性に鼻の下伸ばしてたクセに〜」
口ではケンカしてるけど心の中では違う。私には分かるもの。だって、今私がいるのは……あ、あれ、景色が暗くなって見えなくなってる。
そこで私の意識は再び失われてしまった。