……え?






バッ!と突如強い力で襟元から手を引き剥がされた。






目を開けると、本棚に寄り掛かるようにして座った須藤が口元に手を当て何か考え込んでいる。







「え?ちょっと急にどしたの?」






「…どしたのじゃねーよ」






「はい?」






「だからっ、どしたのじゃねーよ!!!」








須藤はキッと私を睨みつけると、勢いよく立ち上がって。







「帰る!!!」







色んなところにぶつかりながら部屋を出ていった。






ちょっと最後、ドアのとこの壁に小指ぶつけてたよ?痛そー…









「…変な奴」








須藤が置いていったビールを確認する。まだ中身は半分くらい残っていた。







「…どしたのじゃねーよ、ってどーゆう意味よ」







わかるのは、ビールを残す須藤は、やっぱり絶対、どっかおかしいってことだけ。