「…あ、そ」
「ちょ、興味なさそー!」
「…ねーもん、興味」
「あ、そ!」
ほんと失礼な奴。
そうこうしているうちに、段々と陽が落ちてきて。
「わ、綺麗…!」
海の向こうに沈んでいく夕陽。
海がオレンジ色に色づいて、なんともいえない幻想的な光景が広がっていた。
「あっそうだ写真!写真撮らなきゃ!」
「女子ってなんでも写真撮るよな」
「だって記念だもん!綺麗に写るかなー」
アプリを駆使し、試行錯誤していると
「っえ、」
突然須藤にスマホを取られて。
「…俺らのデート記念?」
返されたスマホの画面には、インカメで撮影された須藤と、アホ面の私が写っていた。