「ここ?須藤の行きたいところって」






「まーな」







須藤に連れてこられたのは、海辺の公園だった。





波風が優しく頬を撫でて気持ちいい。







ここもデートスポットらしく、あちこちにカップルがいて、それぞれデートを楽しんでいるようだった。







「さっすが須藤。よく知ってるねこーゆうとこ」





「お前が知らなすぎるんだろ」









須藤が足を止めて、手すりによりかかる。








海を眺める横顔がなんだかヤケにサマになっていて。








(…黙ってれば、ほんとにイケメンなんだよなあ。悔しいけど)」








私もマネして、手すりによりかかってみた。