「須藤ってアレでしょ。
私のこと胸サビシー女とか言いながら実はそれがけっこう好きだったり…
貧乳好きなんでしょ!?」
「殺す」
紅茶片手に須藤はなぜか殺気立っていた。
「えぇ、なんで~?違うの?」
「ちげーわ。やばい、俺今人生最大級にムカついてるわ。
俺はれっきとした巨乳好きだっつーの」
「そこ威張るポイント?」
「別に威張ってねーよ。
俺を勝手に貧乳マニアな設定にすんじゃねえ!」
意味が分からないが、須藤が貧乳好きでないことはどうやら本当のようだ。
「ん~、じゃあ何で?…あ、わかった処女が好」
「黙れ」
イチゴをフォークに突き刺した須藤が
乱暴にそれを私の口に押し込んできた。
「ちょっなにふる」
「俺が花岡に協力すんのは!」
ごくん、とイチゴを飲み込むまで
須藤はなぜか言いかけた体勢のまま、固まっていた。
「…協力すんのは?」
「き、協力、すんのは…アレだ。
い、いちおー隣人のヨシミってやつだ」
「はい?」
「……お前の恋が、うまくいくように」