そして来る日曜日。
「それにしても、こんなに定番のとこで待ち合わせにしなくても…」
14時55分。
待ち合わせの15時まで、あと5分。
スマホをしまって辺りを見渡すと、周囲にはいかにも待ち合わせをしている風の人々で溢れていた。
どーせ家が隣同士なんだし、うちの最寄り駅に集合とかでいいのに。
こんな所で待ち合わせたら、なんか本当のデートみた…い…
「って、須藤!?」
「全然気づかないのな、お前」
いつの間にそこにいたのか。
すぐ目の間に須藤が立って、私を険しい顔で見下ろしていた。
「どっどーしたのそのカッコ!」
うちは体育大学だけあって、ほとんどの大学生の普段着はジャージだ。
なのに、今日の須藤…
なんかめっちゃオシャレなんですけど!?