「おい」
「痛っ」
突然肩のあたりをどつかれ振り向くと、
不機嫌そーな顔した須藤が立っていた。
「うわ、何?今出ていったんじゃ」
「うぜーんだよ」
「はぁ!?」
「んな顔すんな、こんくらいのことで落ち込んでんじゃねーよ」
…バレてたのか。意外と鋭い奴。
「うっさいな、あんたに関係ないでしょ」
「関係ある」
須藤にグイッと腕をとられて引き寄せられる。
「誰のために講義してやると思ってんだ?」
「…ん、」
ちょ、耳元で喋んないで…
「日曜」
須藤の低い声が、直接鼓膜に注がれるような
そんな感覚。
「渋谷、ハチ公。15時な」