俺は今日も変わらずに俺に囲んでくる周りのやつらになんとも言えない、歯がゆさを感じた。こいつらはどんなに俺が静かにしていても、どこに動いてもついて来るやつらなんだ。それに変わりはない。

普通に叶華と学校でも会話ができたらいいのに。俺と叶華が関わるのにはこいつらから離れることができたら、どれだけいいだろうか。こいつらは絶対に叶華をいじめるんだろうな。そんなことされてたまるか。

それと、遊び人と広まっている俺は叶華にとって、嫌な種にしかならない。だから、俺らの関係は広まらないように知られないようにしないと…。いけないんだ。

叶華………、ごめんな…。

叶華と俺はもっと抱きしめ合っていたいよ。


どうしたらいいんだろう。俺たちの関係はいつ公に言える日が来るんだろうか。

俺はそう思えば思うほど、辛くなって、泣きそうな顔を隠し、叶華の方の席へと駆けた。

そして、叶華の手を引っ張った。


「おいおいおい!紳のやつ、また日和さん連れてくじゃんか?!」

「まじじゃん!なになになになに!!!?」

「俺らも行こうぜ!」

と紳くんの取り巻きの男子たちが口々に言う。

だが、奈義くんはいつもとは違った。

「お前らやめとけよ……。うるせーよ。紳のこと構うなよ」

と奈義くんは冷静な顔でそう言うと、さっきとは打って変わってパァッと笑顔になって言った。

「なぁなぁ、それよりさ!お前らさ!」

と奈義くんはどこか無理して笑顔を作っているようにして声かけた。