翌日、俺は舞香から空き教室に呼び出されていた。
ロック解除の仕方をマスターしたらしいハクは、鍵のかかっていたドアを開ける。
「入って」
ムッとした熱気がその視聴覚室には籠もっていて、だからってここでエアコンをつけたら、学校にバレたりしないのかなーなんて、思ってみたりなんかして……。
「どういうこと」
「なにが?」
舞香の体からハクが抜け出した。
真っ白なハクは、今日は透けていない。
なんで透けている時と、そうでない時があるんだろう。
そんなことをぼんやり考える。
「ハクが駆けつけた時には、もう気配が消えたってこと?」
「確かに現れたのだ。間違いない」
「で、そこにいたのは荒木先輩と圭吾だったと」
一人と一匹の視線が集まる。
「だから、普通に撮影してただけだって」
「宝玉がそこに現れたってこと?」
「……。気配がしただけだから……。なんとも……」
舞香の質問に対して、答えるハクの歯切れが悪い。
俺はコイツらの味方をする気はないが、邪魔をするつもりもない。
「宝玉って、自分で動くの?」
「……。そんなことはない」
「だったらその、現れたかもしれないって場所の近くを、探してみた方がいいんじゃないの? 学校の校舎の地下に、建設時に埋められちゃってるとか」
それなら校舎を壊さない限り、探れないな。
あきらめるかな。
「だけど、こないだ荒木先輩と郷土資料館へ行ったとき、宝玉の話しが出たんでしょう?」
「そう、それ! なんでハクと荒木さんが一緒に出掛けてんだよ。どこでバレたの!」
そのことの方に呆れている。
「二人で一緒に体育館裏でしゃべってたら……」
「ひょっこり現れて……」
「あっさりバレた」
「ねぇ、君たち。そんなガバガバで大丈夫なの?」
「で、なかなか資料館へ行く都合がつかなくて……」
「荒木先輩が場所知ってるっていうから……」
「姿を変えたうえで二人で出かけようとしたら、お前に会った」
本気で大丈夫なのかな、この人たち。
ロック解除の仕方をマスターしたらしいハクは、鍵のかかっていたドアを開ける。
「入って」
ムッとした熱気がその視聴覚室には籠もっていて、だからってここでエアコンをつけたら、学校にバレたりしないのかなーなんて、思ってみたりなんかして……。
「どういうこと」
「なにが?」
舞香の体からハクが抜け出した。
真っ白なハクは、今日は透けていない。
なんで透けている時と、そうでない時があるんだろう。
そんなことをぼんやり考える。
「ハクが駆けつけた時には、もう気配が消えたってこと?」
「確かに現れたのだ。間違いない」
「で、そこにいたのは荒木先輩と圭吾だったと」
一人と一匹の視線が集まる。
「だから、普通に撮影してただけだって」
「宝玉がそこに現れたってこと?」
「……。気配がしただけだから……。なんとも……」
舞香の質問に対して、答えるハクの歯切れが悪い。
俺はコイツらの味方をする気はないが、邪魔をするつもりもない。
「宝玉って、自分で動くの?」
「……。そんなことはない」
「だったらその、現れたかもしれないって場所の近くを、探してみた方がいいんじゃないの? 学校の校舎の地下に、建設時に埋められちゃってるとか」
それなら校舎を壊さない限り、探れないな。
あきらめるかな。
「だけど、こないだ荒木先輩と郷土資料館へ行ったとき、宝玉の話しが出たんでしょう?」
「そう、それ! なんでハクと荒木さんが一緒に出掛けてんだよ。どこでバレたの!」
そのことの方に呆れている。
「二人で一緒に体育館裏でしゃべってたら……」
「ひょっこり現れて……」
「あっさりバレた」
「ねぇ、君たち。そんなガバガバで大丈夫なの?」
「で、なかなか資料館へ行く都合がつかなくて……」
「荒木先輩が場所知ってるっていうから……」
「姿を変えたうえで二人で出かけようとしたら、お前に会った」
本気で大丈夫なのかな、この人たち。