再び悩みだした西園寺を紡木は暫く横目で見ていたが、ついに彼女は痺れを切らして再び口を開いた。


「あの日、先生の家に来ていた人は誰ですか?」

「…え?」


紡木の質問に、西園寺はキョトンとした顔で彼女を見た。

そんな西園寺に心底イラついた紡木は強い口調で続けた。


「あのピンクの靴の方、誰ですか?」


キッと睨む紡木に西園寺はキョトンとした顔のまま答えた。



「ピンクの靴…母さんのだけど…。」


「…え?」