「ごめんごめん、でも理由がわからないってどういうことなの?」
千秋は頭を抱えている西園寺を見て流石にやりすぎたかと反省したのか謝ってからそう聞いた。
「本当に、理由がわからないんだ。急にもう連絡しないでください、的なことを送ってきて…。」
西園寺はそう言いながら千秋たちに携帯の画面を向けた。
「うーん…これは迷宮入りね。」
流石の千秋も携帯の画面を見ながら唸っている。
「こんなのさ、もう花奏に聞くしかねーんじゃね?」
そう言う樹の言葉に西園寺は、「それができたらここまで悩んでないって。」とため息混じりに言った。
「ずっと、避けられてるんだ。教室に会いに行っても、電話をかけても、授業が終わった後に話し掛けようとしても…。」
そう切なげに嘆く西園寺に「ストーカーね。」「そういうとこじゃね?」と2人はボソッと呟いた。