「ぢ〜あ〜ぎ〜、だ〜ず〜げ〜で〜。」


数日後の夜。西園寺はというと半泣きで千秋に電話をかけた。


『うわっ、何なのよ、気持ち悪い。』


今にも泣き出しそうな西園寺の声に、千秋は思わず電話の向こうで顰めっ面をした。


「もう終わりかもしれない…。」

『はあ?いきなり何?』

「生きていく価値なんてない…。」

『だから何!?』

「…紡木さんに、嫌われた。」

『……はあ?』


人生が終わっただのと言っていたからてっきりクビになったとか、犯罪を犯したとかそういうことを期待(!)していた千秋は、思わず間抜けな声を上げた。


『…アンタ、そんなんで電話してこないでよ!こっちだって忙しいんだから!』


そう言って切ろうとする千秋に、西園寺は「ご、ごめんって!でも、だって、理由もわかんないし…。」と返すと深いため息をついた。