「…っていうわけ!」

「そうだったんだ〜…なんかよくわかんないけど、無事復縁したってことね。」

「そういうこと!…あ、ウチこっちだから!」


並んで歩きながら事の顛末を聞いていると、あっという間に別れ道に着いてしまった。


「先生の家この近くなんだよね?一人で行ける?」


そう心配そうに聞く葵に、紡木は力強く頷くと葵も安心したように笑った。


「じゃあ、頑張って!また聞かせてね!」

「ありがとう、またね!」


紡木は葵と別れると、上を見上げた。


あの大きくて高いマンションの最上階に先生がいる…はず。


緊張と期待で胸を高鳴らせながら、そのマンションへと向かっていった。