「ウィ◯ーインゼリーに、ポカリ◯エット、あとはレンチンして食べられるお粥…こんなもんでいいんじゃない?」


葵と紡木はファミレスを光の速さで出た後、コンビニに寄ると葵は適当に入れたカゴの中身を確認しながらそう言って紡木を見上げた。

紡木は大きく頷いて「ありがとう、コンビニにまで付いてきてくれて…」と申し訳なさそうに笑った。


「いいのいいの!これくらい!」


大らかに笑う葵に、紡木は再度「ありがとう。」と返すと、葵はスッと真剣な表情で紡木を見つめた。


「本当に、つむちゃんにはお世話になったから…ウチも、蓮も。」


そう言う葵に、紡木は「何にも出来てないよ、私なんて。」と弱々しく笑った。しかし葵は力強く首を横に振って否定した。



「…そういえば葵と霧島くんは、なんで急にまた…?」


レジで会計を終わらせて店を出たところで、紡木はずっと気になっていたことを聞いた。


「う〜ん…文化祭の日、つむちゃんと牧野くん?だっけ?2人が蓮が私のためにバイトがどうとか言ってたじゃない?」

「…あー、うん。」

「それで、あまりにも気になったから蓮に真偽を確かめに行ったの。」



時は文化祭当日に戻る─