ここは私の家で大叔母さんは私の大切な家族で、0823番は私の下僕で唯一の友のような存在だ、それは分かっている。
この環境に感謝もしているけれど、それとこれとは話が別だ。
あんなに0823番が止めていたのに飴を3つも舐めさせようとして、同じく飴を沢山舐めさせられたであろうサキと名乗る彼女は、まるで別人の様に変わり果ててこの場所から居なくなってしまった。
あんな風に変わり果ててまで、下僕になりたいと思わない。
私は、私のままで下僕になりたいのだ。
(誰にもばれないようにやれば大丈夫)
私は震える手で下にある丸いボタンを押し、“緊急”と書かれたボタンをタップした。
「大丈夫、」
その時、左手首に付けられた鎖ががちゃんと音を立て、私は叫ばないように慌てて口を塞いだ。
数秒動きを止めてドアの外の様子に聞き耳を立て、何の物音も聞こえてこないことを確認してから作業を再開する。
熱を出してから、こんなに脳みそと神経を使った作業をするのは初めてだった。
「よし、…番号、は……」
電話のダイヤル画面が出てきて、ふっと息を吐いた私は数字をタップしようと人差し指を画面に近づける。
しかし。
「……番号、何だっけ」
ここに来て、新たな問題が発生した。
この環境に感謝もしているけれど、それとこれとは話が別だ。
あんなに0823番が止めていたのに飴を3つも舐めさせようとして、同じく飴を沢山舐めさせられたであろうサキと名乗る彼女は、まるで別人の様に変わり果ててこの場所から居なくなってしまった。
あんな風に変わり果ててまで、下僕になりたいと思わない。
私は、私のままで下僕になりたいのだ。
(誰にもばれないようにやれば大丈夫)
私は震える手で下にある丸いボタンを押し、“緊急”と書かれたボタンをタップした。
「大丈夫、」
その時、左手首に付けられた鎖ががちゃんと音を立て、私は叫ばないように慌てて口を塞いだ。
数秒動きを止めてドアの外の様子に聞き耳を立て、何の物音も聞こえてこないことを確認してから作業を再開する。
熱を出してから、こんなに脳みそと神経を使った作業をするのは初めてだった。
「よし、…番号、は……」
電話のダイヤル画面が出てきて、ふっと息を吐いた私は数字をタップしようと人差し指を画面に近づける。
しかし。
「……番号、何だっけ」
ここに来て、新たな問題が発生した。