「じゃ、タイスケが言ってたことも全く気にしなくていいんだよね。」

心が大きくなった私はタイスケのことをポロっと口にしてしまった。

「え？タイスケが何か言ってたの？」

マヨは少し目を見開いてこちらを見た。

なんだか、また少し痩せた？

唇のグロスがやけに目立って光っていた。

「うん、タイスケは松川くんとマヨがつきあってると思ってるみたいだよ。英会話学校から仲良さげに出てきたのを見たって。」

「それって、いつの話？」

マヨは冷静ながらも眉間にしわを寄せて聞いてきた。

「具体的には聞いてないけど、最近みたいだけど・・・って心当たりあるの？」

そんな不安気な顔されたら、こっちがまた不安になってくるよ。

その時。

「腹減ったぁ！何かもってない？」

背後から、聞き覚えのある声が近づいてきた。