マヨは、口を塞いでいる私の手をつかんでゆっくりと下におろした。

「大丈夫。わからないようにしゃべるから。」

そして、ニヤッと楽しげに笑った。

と当時に1時限目のチャイムが鳴る。

ちょっと安堵。肩の力が抜けてく。

「お昼休みにゆっくりと、ね!」

マヨはそう言うと、自分の席の方へ足早に戻っていった。

とうとう、マヨにもばれちゃったよ。

軽くため息をついて、一時限の教科書を机の上に置いた。


お昼休みのチャイムと同時に、私はマヨに手をとられ、売店の前でパンを買わされていた。

そして二人、パンを持って、テニスコート裏のベンチへ座る。