ちょっと、タイスケ!

ばっかじゃないの~?

思わず、喉まででかかった言葉を必死に止める。

そして、松川くんがお店の中に入ってきた。

どうして、松川くんも入ってくるのよ!

「よっ!俺、隣のクラスの西川タイスケ。よろしく~。」

タイスケは私の気持ちを知ってか知らずか、あくまでも陽気に松川くんに右手を差し出した。

「あ、ああ。確か剣道部だったよね?」

って、何で松川くんもそこまで知ってるの?

そこで、松川くんは私の存在に気づいた。

もっと早く気づいてよ!なんて、心の中で舌打ちしつつ。

「あれ?どうして・・・」

明らかに動揺している松川くん。

私がタイスケと一緒にいることに動揺してるの?

顔が熱くなってるのがわかったけど、なるべく冷静を装って会釈をした。