「あ、のさ。もし今から大丈夫なんだったら、ちょっとそこでお茶でも飲まない?」

タイスケは私に気を遣ってか、静かな優しい声で誘ってきた。

もし、今タイスケがいなくなったら、私は何時間もそこで立ちつくしてしまいそうだった。

声を出さずに、「うん」とうなずく。

私はタイスケに促されるまま、ふらふらとした足取りで、道路を挟んだ向こう側のマクドに入っていった。

丸いテーブルの前に座らされ、タイスケは一人で注文に行ってしまった。

ぼんやりとタイスケの声が聞こえる。

「コーラ、2つ。ダブルバーガーも、一つ。いや、二つ。」

私もダブルバーガー食えってか??!

こんな状態で、のどにコーラすら流れないよ。

しばらくして、お盆にコーラとハンバーガーをのせたタイスケが戻ってきた。