「でもさ、何渡せばいんだろう?」

「うーん。ナツミがこれ!って思ったものでいいんじゃない?」

これ!って思うものって。

「マヨは、今好きな人の誕生日、何か渡すとしたら何渡すの?」

唐突に聞いてみた。

あまり触れてほしくなさそうな話題ってわかってたけど。

なんとなく知りたくなった。

「え?」

マヨは目を見開いて私の方を見た。

「そうだね・・・。」

すぐに目をそらして、うつむいて考えてる。

「手編みのマフラー、とか?」

「えー!そうなの。今時手編みなんて、重たがられない?」

「そ、そうかな。」

「そうだよー。マヨはそんなに手先器用だったっけ?」

「失礼ね!これでも家庭科は5だよ。」