しばらくの沈黙。

あ~、どうしよう。

5時限目まで、あまり時間がないのに。

話したいのに、言葉が出てこない。

何話していいかもわかんない。

助けを求めたくて、またチラッとマヨを見た。

マヨは松川くんの方をじっと見つめていた。

「ねー、松川くんはマッキーの何ていう歌が好き?」

そう切り出したのはマヨだった。

松川くんは、急に振られてちょっと慌てた様子で前髪を掻き上げた。

いつも冷静な松川くんがドギマギしてる様子、なんだかかわいい。

「え、俺?うーん、結構色々好きなんだけど、やっぱ『もう恋なんてしない』かな?」

わー、私と一緒だっ。

心の中で、飛び上がった。

「じゃ、ナツミは?」

今度はマヨは私に振ってきた。