心の中で必死に動揺を抑えつつ、こくりと頷いてイスを引いて立ち上がった。

松川くんとマヨの方へゆっくりと歩みを進める。

一体何?

いやだ、膝ががくがく震えてるよ。

私今どんな顔してる?

「何か?マヨ。」

思わず、声がうわずった。

松川くんの顔見る余裕なんてない。

マヨの目を、異常にマジな顔で見続けた。

マヨ!助けて!

「あー、ごめんごめん。急に呼んで。」

マヨはペロっと舌を出した。

「今さ、松川くんと好きな歌の話してたんだけど、ナツミってマッキーのファンだったよね?」

「え?あ、うん。」

「松川くんもマッキー好きなんだって。」

「そ、そうなんだ。」

そんな話題、急にふられても~。

松川くん、どんな表情してるんだろ?

まだ、松川くんの顔、見ることができない。

だって、こんなに接近してるんだもん!