それにしても、マヨは英文科に進むのかぁ。

将来、何か目指してんのかな?

「ねぇ。マヨ。どうしてそんなに偏差値高めのS女子大の英文科なんて目指そうと思ったの?」

ココアを飲んでいたマヨの視線が一瞬止まる。

「ああ、うん。昔から英語は好きだったし。できたら英語に関わる仕事につきたいなーって思ってさ。」

「ふ~ん。そうだったんだ。もっとレベル落としてくれたら、私も同じ大学行きたいナーなんて思ったんだけどね。」

と言いながら、舌をペロっと出した。

「S女子大ってさ、留学制度が充実してるんだ。」

マヨは窓の向こうを見ながら言った。

「留学?え?ひょっとしてマヨも海外留学考えてたの?」

マヨは無言でうなずいた。

今日は初耳なことばっかりだよ。

少しだけマヨが遠くに見えた。