は~、びっくりしたぁ。

せっかく頭もいいのに、大学進学せずにイギリスに留学だなんて!

それも意外や意外、それってまた思い切った決断だわぁ。

でも、

松川くんがイギリスのビックベンの前を歩いてる光景を想像して、あり得なくもないなと思う。

かっこいいじゃないの!!さすが松川くんだ!

そう思っちゃう自分て、本当に恋する馬鹿そのものだわ。

気を取り直して、話を続けた。

「へー。イギリス行っちゃうんだ。」

「うん、そうなんだって。本格的に英語をマスターして、翻訳家になりたいらしいよ。」

翻訳家?

「それにしても、マヨのリサーチってなかなかなもんね。そんな個人情報、よく入手できたもんだわ。」

「・・・まぁね。」

「それって、まさか松川くんから直接聞いたんじゃないよね?松川くんの友達にでも聞いたの?」

「あぁ、ま。そんなとこ。」

意外とマヨって交友関係が広いのかもしれないな。

私の知らないところで、男友達も多かったりして。

ちょっとうらやましかったり。

だけど、自分の気づかないところで、マヨに一歩リードされているような気がして少し焦る。