おおっ、待ってました!

急に胸の鼓動が激しくなる。

「え?なになに?」

「色々リサーチしてるんだけど、一つ重要な事実が発覚したのよ。」

「重要な事実って?なにそれ、気になる!」

そう言いながら、ちょっぴり胸がざわついた。

「松川くんってさ、」

「うん。」

思わず喉の奥がごくりと鳴る。

「好きな女の子いるんだって。」

「!!」

「それがどうもうちのクラスの子らしいのよ。」

「それって。誰かまでわかったの?」

私の胸の鼓動が最高潮に達していた。

聞きたいようで聞きたくないような次のマヨからの言葉に。

マヨが小さなため息をついたのがわかった。

それから、言葉を確かめるようにゆっくりと言った。

「うううん。それがわかんないの、よ。」
 
張りつめていたものが、ゆっくりと緩んでいく。

「そっか。」

なんだかホッとしてる自分。

「松川くんって結構硬派で口も堅いらしくて。友達同士でもなかなか口を割らないらしいよ。」

「そうなんだ。」

「でも、好みのタイプはばっちり聞いておいた!」

マヨの得意気な声が耳に響いてきた。

きゃー!それめちゃくちゃ知りたいって!

「明るくて爽やかな女の子だって!」

明るくて爽やか?

これまたざっくりとしすぎなタイプだこと・・・