マヨも、私にずっと隠してたってこと?

じゃ、どうして、松川くんは私をコンサートに誘ったりしたの?

「なんか訳わかんなくなってきちゃった。」

そうつぶやいた途端、また鼻の奥の方がツーンとしてきた。

そして、タイスケの前では絶対見せたくなかったはずの涙がポロポロと止めどなくあふれてきた。

「だ、大丈夫か?」

こんな私の姿、きっとタイスケは初めてだよね。

絶対ひいてる・・・。

もう嫌だ。

どうして泣いたりするのよ!

なんだか誰に怒って、誰にいらついてるのかもわからなくなってきた。

結局、私は今自分に一番いらついてるんだ。

どうして、今の今まで気がつかなかったのかって。

あんなに近くにいたマヨの変化。

松川くんとマヨの会話の雰囲気。

きっと、よくよく観察してたら、わかったはずなのに。

一人バカみたいじゃない。

私だけがひょっとして「両思い」だったりして?なんて浮かれちゃってさ。

マヨと松川くんは、そんな私を影でせせら笑ってたんだわ。

もぉ、最悪。