しばらくして、タイスケはトレーの上に私の頼んだセットと、自分のダブルバーガーと山盛りポテトをのせて帰ってきた。

「あんた、そんなにポテト食べれるの?」

「もちよ。お前も食べていいぞ。」

「いらない。だってセットについてるし。」

「そっか。ほんじゃ遠慮なく全部食うわ。」

席につくなり、タイスケはポテトをつまみ出した。

私もフィレオフィッシュの包みをそっと開けて、ふんわりやわらかい感触を楽しみながらパクついた。

あっという間にフィレオフィッシュは私の胃袋に消えていった。

コーラをずずずとすする。

「ナツミさ。松川のこと好きなの?」

来た・・・。

その話題にはふれんなっていうのに。

「いいじゃん。どうでもいいっしょ。」

私はタイスケの顔も見ずに答えた。

「どうでもよくないって。」

タイスケもコーラを飲みながら言う。

しつこいなぁ。

「松川はやめとけって言ったじゃん。」

「なんであんたにそんなこと言われなきゃなんないのよ。」

「言わせんなよ。」

「何をよ。」

「お前が傷つくようなことは俺は言えない。」

ち、ちょっと。

何よ、それ。