どうしてタイスケがマッキーのチケット二枚手に入れてんの?!

とりあえず、松川くんとのことじゃなくて安堵。

「ど、どうしたのよ、チケット。」

「これ?へへ。ちょっとした伝手でもらっちゃってさ。」

「伝手?」

「ん、まぁそんなことはどうでもいいんだけど、よかったら週末一緒にどう?」

よりによって、マッキーのチケットをタイスケまでが手に入れて誘ってくるとは。

「悪いけど、週末は無理なんだ。」

タイスケの顔がみるみる意気消沈していった。

なんなのよ。

らしくもない。

「ちぇ、そうなの?マッキーだったら、絶対お前飛びつくと思ってたんだけどな。」

そう言いながら、タイスケは二枚のチケットをぴらぴらと寂しげに揺らした。

そんなタイスケに少し同情した。

「ごめん。他に行ける人いるかな?」

「うーん。マッキー好きな奴なぁ。マヨとかどうだろう?」

マヨ?

どうしてか、マヨだけは誘ってほしくなかった。

「あ、マヨはマッキーには全く興味ないと思うよ。ほら、あんたがいつもつるんでる吉岡くんとかはどうよ。」

「吉岡ぁ?なんであいつとマッキーのコンサートいかなきゃなんないんだよ。野郎と行っても盛り上がらないっつうの。」

タイスケはそのままスクッと立ち上がると、「んじゃな」と敬礼して、そのまま教室を出ていった。

悪かったかなぁ・・・。