翌朝。

やっぱりこういうことは、マヨには一応報告しといた方がいいよね。

なかなか話すタイミングを見つけられずに、校門まで来てしまった。

そこで、小さく深呼吸。

「ね、マヨ。実はさ。」

「うん?」

「昨日の放課後、まさにここで松川くんにマッキーのコンサート誘われたんだ。」

マヨは少し目を見開いた。

「そうなんだー。よかったじゃん!」

「うん。」

私はすぐに恥ずかしくなって、マヨから目をそらした。

「松川くんとデートできて、しかもマッキーのコンサートまで見れるなんて、ナツミもついてるよ。」

マヨは優しくそう言った。

「そうだよね。昨日はめちゃくちゃ興奮したよ。」

マヨは軽く私の肩を二回叩いた。

「週末、がんばって。」

週末、がんばって。

あれ?

マヨとマッキーのコンサートが週末にあるなんて話したっけ?

あー、でも松川くんとマッキーの話したとき、そういう話にもなるかもね。

私はそれほど気にも留めずに、笑顔でマヨと教室に入ったのだった。