「でもさ、七部丈のパンツにふわっとしたワンピを合わせたら結構かわいいんだって。」

「そ~ぉ?」

服のセンスに関しては、お母さんとは昔からことごとく意見が食い違うんだよね。

ま、これも世代の違いでしょうがないんだけど。

「色は、どう思う?」

でもね。

お母さんは私に似合う色は絶対外さないんだ。

私が「えー?」って思うような色を選ぶ時もあるんだけど、買って後悔したことは今まで一度もない。

意外と似合う色を選んでくれるの。

「とりあえず、あなたのイメージの服を見にいって、それから一緒に考えましょう。」

私とお母さんは紅茶を飲み干して、カフェを後にした。


結局、買ったワンピ。

グレーとオレンジが微妙に入りまじってポップな感じ。

それに少しシックな焦げ茶のパンツを合わせた。

トップが華やかな分、パンツは落ち着く色にしたかったんだ。

松川くん、気に入るかな?

家で何度も鏡の前で試着してみた。

これを来て、松川くんの隣を歩く・・・。

想像するだけで、顔が真っ赤になった。