「やっぱりさー。いくら私がマッキー好きだって言ってたとしても、その気がなきゃ誘わないよね?」

言いながら恥ずかしくなる。

「うーん、まぁ状況によりけりだけど。」

お母さんはあくまでも慎重派だ。

ま、年齢いってるとそんな風になっちゃうのかもしれない。

でも、もっと我が子の恋愛成就に前向きになってほしいもんだよ。

「でも、嫌われてないことは確かだよね?」

「うん、そうね。嫌いな子を誘ったりはしないわ。」

それでよし。

嫌われてなきゃそれでいいの。

まずは第一関門突破。

「でさ、日曜に着ていく服なんだけど、どんなのがいいかな?」

「お母さんだったら、清楚な色と形のワンピースだけど、あんたはそんなんじゃ嫌でしょ?」

「嫌。それはお母さんの頃の時代の話だよ。清楚なワンピーなんて地味だし古くさいよ。」

「じゃ、どんな服がいいと思う?」

「やっぱコンサートだし。パンツルックがいいんだよね。今流行の七部丈の。」

お母さんは、少し渋い顔をした。

「あんた、初デートだってのにパンツでいくの?」

は、初デート?!

そういえば、そうなるんだっけ?