雑誌で見つけたおしゃれなカフェ。

置いてある雑貨も生けてるお花もなんて素敵なの。

やっぱり紹介されるだけあるわ。

いつかは、こんな素敵なカフェに松川くんと・・・なんてね。

すっかり舞い上がってる私は、お母さんにさっきの状況を息もつかずに話した。

私の話を最後まで聞き終わると、お母さんは紅茶を一口飲んで目を丸くした。

「へー!いきなりすごい展開じゃない。」

「そうでしょ?!絶対ありえないって思ってたのにー。」

「そうよね。私はてっきり松川くんて・・・。」

「何?お母さんは松川くんって、何?」

お母さんは少し言いにくそうに言った。

「マヨちゃんに気があるのかと思ってた。」

うう。

せっかく、人が気分よく話してるってのに、そんな話題ないでしょー。

私は明らかに不愉快な顔をした。

「はは、ごめんごめんナツミ。今日の話を聞くまでってことよ。」

「うん、もうそんなこと言わないで。これからの私のことだけ考えてちょうだい!」

「そうね、そうしましょ。」

お母さんも私の剣幕に圧倒されているようだった。

だって、誰だって興奮するよね!

大好きな彼からコンサートに誘われたんだよ?