その、少しかすれた低音。

ひょっとして??

私は声のする方にゆっくりと視線を向けた。

きゃー!

やっぱり松川くんだぁ!!

松川くんの姿が目に飛び込んできた瞬間、心臓が口から飛び出しそうになった。

そして、私の頭の中はパニック。

ただ、顔だけが異様に熱い。

「松川くん?」

それだけ言うのが精一杯。

それにしても、こんなところで一人、何してるの?

「今急いでる?」

「うううん、全然!」

急いでるけど、お母さん待たせるくらい全然平気!

「あのさ、お前マッキー好きって言ってたよな。」

「う、うん!」

「今度のコンサート、一緒に行かね?」

・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!

頭が噴火した。

ど、どういうこと!

これは、どういう状況になってるわけ??!