「ちょ、カヤ……っ」



キスをやめないカヤを必死で止める。



「……なんだよ、」



不機嫌そうに口を尖らせるカヤ。



「ごめん……これは人数合わせで……」



「だからって行っていいのかよ……」



そこまで言って、カヤは私を抱きしめた。



力が強くて、逆に苦しいくらい。



「……心配した。あと嫉妬した」



カヤでも嫉妬することなんてあるんだ、そう思った。



⬜︎ ⬜︎ ⬜︎



抱きしめあったまま何分が過ぎただろうか。



カヤは1度抱きしめたらなかなか離してくれないというのが最近の悩みだ。



誰かに見られちゃったらまずいんじゃ……。



そんなことも感じないくらいカヤは必死だったんだろうけどなぁ……。



「ん、もう大丈夫、……ありがと、」



そう言ってカヤは再び私の手を取る。