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 それから二ヶ月後ーーー。  


「神谷さん、オープンおめでとうございます」

「おめでとう、神谷(かみたに)」
 
 裕太さんの友人の、神谷(かみたに)さんの経営するジムがついにオープンしたのだった。
 裕太さんが手掛けたウェアも完成して、神谷さんもそれを着てくれていた。

「このウェア、とてもいいですね。着やすいです」

 私がそう言うと、神谷さんは「本当に?それは嬉しいな」と微笑みを浮かべる。

「やっぱりお前はすごいな、裕太。お前のデザインしたウェア、ジムの会員の人に人気だよ」

 神谷さんの言葉に、裕太さんは「本当か?それは嬉しいよ」と笑っている。

「やっぱりお前に頼んで良かったよ、裕太。ありがとうな、俺のわがまま聞いてくれて」

「あんなのお安い御用さ。 またいつでも頼んでくれよ」

「ありがとう。やっぱり持つべき者は、友だな」

 神谷さんと裕太さんは、固く握手を交わす。

「ここはいいジムだな。 トレーナーさんもみんないい人そうだし」

「今回は、信頼の厚いトレーナーばかりを集めたんだ」

 神谷さんは、トレーナーになってもう十年になるらしい。裕太さんも元々、神谷さんのジムに通っていたことがあるらしい。