…私たちが入学して、初の行事運動会が前日に迫った。
この位にもなると、ほんの少しだけど、仕事のやり方を覚えてきて、撮影とかもまぁ出来るようになっていた。

でも、私や智美とかは演劇部の方で得点係っていう仕事があったから、編集部の仕事を手伝う事が出来なかった。



琴「はぁーぃ。じゃぁ、明日の仕事確認をします。」

綾「琴音ー。撮影の仕方皆わかんの?」

琴「そりゃぁ、わかるっしょ?応援団の練習とか撮ったりしたし。」

 「…ぇっと、まさかとは思うけどー、撮影方法まだちょっと分かんないなぁーって   仔!!」

手を上げた部員が数人いた・・・。


琴・綾「ガクッ」

琴「…。」

綾「…。」


一瞬の沈黙が起こった。

でも、まぁ撮影方法が分かんない人とか、絶対普段遊びに来てる人だなって皆心の中で思ってたんだけどね。
だって、手を上げた人の面々を見てみると、普段喋ってばかりいる人とか、部会の時とかにしか来ないような仔ばかりだったから。


琴「はぁー・・・。」

 「ぇっと、じゃぁ撮影方法が分からない人は今日残ること!必ずね!」

綾「失敗は、許されないんでよろしくお願いします。」

…この言葉に、皆の顔が引きつったのは、今でも覚えてる。
確かに、そんなこと言われちゃったら、プレッシャーが凄いだろうなって思う。

琴「じゃぁ、一応部会はココで終了します。」

 「で、撮影方法分からない人は私のところに。」

 「その他の撮影者と、編集部の仕事を勉強する気があるひとは阿部さんの所に行ってねー☆」