「だから、退院をさせなかった。病院の中にずっと居させれば、他の男に可愛い未来を触れさせずに済むから。でも、未来が真実を知ってしまった以上、もう入院生活を続けさせることはできない。だから、こうすることにしたよ」

高嶺と未来の距離が一気に縮まる。未来の体は抱き上げられ、ベッドにあっという間に寝かされた。だが、未来の体の上には高嶺が乗り、逃げ出さないように押さえ付けている。

「先生やめて!あたしは、あたしは、先生に命を救ってもらったことを感謝してる。だから、先生みたいなお医者さんになって命を救いたい。お願い、あたしを家に帰して!先生のことは誰にも言わないし、悪く言わないから……んんっ!」

未来の言葉は、高嶺のキスによって封じられる。驚いて開いた未来の口に高嶺の舌が侵入し、生まれて初めてされるあまりにも激しいキスに未来の頭はクラリと揺れた。

「残念だけど、医者にはさせないよ。未来はここで僕の帰りを待って、僕のために生きるんだ。今はできないけど、十八歳になったら籍を入れて夫婦になろう。そうすれば、もう僕が何も不安になることはない」