俺は三井悠之介(ミツイユウノスケ)
大手出版会社で働く社会人2年目、24才。
就職と共に実家を出て会社近くのマンションに住んでる。

正直、大手といっても仕事内容が激務のため鬼のように多忙。ホワイトとは言えないが
ガキの頃からの両親の教育の賜物…?なのか、手を抜けない性格なもんで性に合ってると思う。

ただ、1つ心配事がある。

それが彼女の存在。
朝倉花(アサクラハナ)

ハナとは両親が親友同士のため、産声を上げた頃からの幼なじみで、俺の事を「ユンちゃん」なんて呼ぶ。何度もその呼び方はもうやめろと言っても聞かない。……もう諦めた。

ガキの頃から俺の言う事なんか全く聞かない。

明るくて負けず嫌いで天真爛漫で情に熱くて流されやすい。男の中で育ったせいで、熱血スポコン少女のような感じ…

切りっぱなしの顎までのショートボブで手足が長く顔は小さい、意志の強そうな大きな瞳が印象的な美人なので、一見近寄り難く見える彼女だが、笑うと花が咲いたように可愛くて人懐っこく見える。

身近にいる人間がみんな容姿端麗なので、自分だけが凡人に生まれたと思ってる。
アホすぎて眼科に行けと何度も言った!


結果、そのせいでガードが恐ろしく緩い。
誰にでも気さくに笑いかける……腹が立つ。


頭の中にその光景を思い出すだけで
本当むかつく。腹が立つ💢
そして心配でたまらない。