「誤解なの……!!」

「……ごめんいま会いたくない」

「それでも聞いて!!」


目を逸らさずに俺を見つめる莉乃。


「あのね」

「だから会いたくない」

「……周のバカ」


……なんだよそれ……。


莉乃は少し泣きそうで、頬を朱色に染めながら軽く膨らませている。

ってか、呼び捨て……。


「……一番上手く行ったチョコを取られそうになってたの!!留くんに!!」

「……え?」

「天音くんにどうしてもあげたくて、部屋の中で逃げ回ってたら捕まっちゃったの」

「だからってあんな体制にならない」


……本当は、留が好きだったんだよな、莉乃。

そりゃ、一番最初に総長だってバレたんだもんな、仲もよくなるはず……。