マスターが戻ってきた。
「あー、真柴君もう真奈美ちゃんと仲良くなってる~。」
真奈美はドキドキした。
「ちょっと、化粧室に・・・」
真奈美は慌てて化粧室に逃げ込んだ。
「へへへ、彼女なんかいいよね。なんかギャップがある。いろんな事聞くと、いちいちビクッとして、でも一生懸命答えてくれる。」
「そう、見た目と違うんだよね。ガチガチの堅物かと初めは思ったけど違う。何にでも一生懸命で、すっごくしっかりしていて頭のいい子、でも反応がものすごくかわいい、そしてとにかく素直。なんかアンバランスな感じがいい。それとね。メガネ外したとこ一度見たけど、なかなかの美人さんだよ。誰がメガネ外すんだろーねー」
「マスター、恋してません? 大丈夫? 」
「何言ってるんだよ~。でも若ければわからなかったかな~」
「ホー ホホホ」
真柴はマスターをからかって遊んだ。
真奈美が化粧室から戻ってきた。
「マスター、私今日はもう帰りますね。」
「気を付けてね~。」
真柴も手を振った。
「またねー。」
真奈美が店を出てから真柴がマスターに聞いた。
「彼女家近いの? 一人暮らし? 」
「歩いて7分て言ってたよ、彼女らしい正確なお答えでしょ。後は自分で聞きなさ~い。」
真柴はマスターにニコッと笑った。