「俺が彩芭って呼ぶ度に汐李からの視線が痛いし」


「えぇ??」




私にだけ聴こえる声でコソコソと話すやまちゃん。


汐李くんまさかの嫉妬ですか?

すきです。




「汐李怒んなよ?来年もお前ら同じクラスにしてやるからさ」


「え、本当ですか?信じてますからね!」


「あー任せろ」


「っ!やまちゃんすき、だいすき」


「いやほんとやめろ?汐李の視線がますます痛いから」


「んぇ?」




そう言われて汐李くんの方へと視線を向けるとやまちゃんを軽く睨んでいる汐李くん。


いつも感情をあんまり表に出さないのに…すき。




「無言なところも怖いな…」


「大丈夫だよ汐李くん、私が男の子として好きなのは汐李くんだけだから」


「だから担任の前でイチャイチャすんな」


「ごめんなさいです?」


「若いのが羨ましいわ」




じゃあなーと付け足してそのまま教室を後にしたやまちゃん。