「っうわ!汐李くんまた居たの?」


「文句でも?」




また後ろに振り向くと朝と同じように教室のドアの前に寄りかかっている汐李くんがいた。




「文句なんて一つもないです、汐李くんならなんでもOKです」


「…告られた?」


「え、あーうん」




…汐李くんにはなんでもお見通しだ。


なんでわかるんだろう。




「ふーん」


「汐李くんから聞いてきたのになんでそんな急に興味無さそうにするのっ」


「興味無いし」


「あ、さては汐李くん拗ねてる?嫉妬?」


「…」


「図星だ。汐李くんやっぱり可愛い。大丈夫だよ、私が好きなのは汐李くんだけだから」


「っ、」


「ほらほら機嫌直してね」


「…うるさい」


「もうっ、ケーキ買ってあげなーい」


「ケーキ?」




ふふっ食いついたぞ。


甘いものには目がない汐李くん。

ちなみに私もだけれど。