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黒い化け物の姿が見えないのは家を出た直後のことだけだった。
化け物たちは人の気配を感じ取る能力があるのか、佳奈たちが家から出て歩き出すとすぐに姿を現し始めた。
何体も何体も再現なく出てくる化け物たちに大輔は舌打ちをする。
1体1体倒しているような暇はない。
「銃を一発うつから、その間に走れ!」
大輔に言われて佳奈たちは頷いた。
そしてもう聞き慣れてしまった銃声が鳴り響く。
弾が命中した化け物が後ろへ向けて倒れ込み、他の化け物たちも音に怯んで立ち止まる。
そのすきに4人は全力で駆け出した。
肩に掛けた猟銃が重たいけれどかまっている暇もなかった。
柏木家で地図を見せてもらっていたから、ここから寺までの道順に心配はなかった。
ただ、行くてを化け物や地蔵に阻まれていないかどうか。
心配はそれだけだった。
「くそっ! 走りにくいな」
道路に転がっている死体は大数が増えていて、大輔が鬱陶しそうに舌打ちを繰り返す。
地面は血と化け物の体液で溢れていて滑って転んでしまいそうにもなる。
黒い化け物の姿が見えないのは家を出た直後のことだけだった。
化け物たちは人の気配を感じ取る能力があるのか、佳奈たちが家から出て歩き出すとすぐに姿を現し始めた。
何体も何体も再現なく出てくる化け物たちに大輔は舌打ちをする。
1体1体倒しているような暇はない。
「銃を一発うつから、その間に走れ!」
大輔に言われて佳奈たちは頷いた。
そしてもう聞き慣れてしまった銃声が鳴り響く。
弾が命中した化け物が後ろへ向けて倒れ込み、他の化け物たちも音に怯んで立ち止まる。
そのすきに4人は全力で駆け出した。
肩に掛けた猟銃が重たいけれどかまっている暇もなかった。
柏木家で地図を見せてもらっていたから、ここから寺までの道順に心配はなかった。
ただ、行くてを化け物や地蔵に阻まれていないかどうか。
心配はそれだけだった。
「くそっ! 走りにくいな」
道路に転がっている死体は大数が増えていて、大輔が鬱陶しそうに舌打ちを繰り返す。
地面は血と化け物の体液で溢れていて滑って転んでしまいそうにもなる。