「柏木さんだけのせいじゃない。イケニエを考案した人もそれを受け入れた街の人たちも同罪のはずなんだ」


明宏が真剣な表情で呟く。


それを聞いて柏木の表情が少しだけ明るくなった。


ずっと、悪いのは自分だけではないと誰かに言ってほしかったのかもしれない。


「ありがとう。君たちが無事に戻ってくるように願ってる」


柏木の言葉に4人は大きく頷いた。


これから先どうなってしまうのか検討もつかない。


だけど絶対に簡単には死なないと全員が心に決めていた。


ダサくても生きることにすがりついて必死になってやると。


そして、4人は柏木家を後にしたのだった。