なんだこいつらは。


どうして余計なことをするんだ。


俺たちの番なのに、どうしてちょこまかと動き回る。


このままではイケニエの希望を叶えてやることができなくなる。


そんな焦りもあって、最後の日には奴ら拘束してやった。


本当は人間を拘束するような趣味はない。


黒い化け物はどれだけ殺したって、翌日には戻ってくるからいいと思っていた。


そしてやっと、願いが届いたのだ。


これで街は壊滅する。


イケニエの願いも、自分たちの願いも聞き入れられる。


だからこうして殺されても、文句なんてなかった。