夢の中で言われた言葉『お前たちも街人に恨みがあるだろう。我々の力になれ』
イケニエたちの力になることで自分たちも救われる。


そんな気持ちになったのだ。


そして最初の日は順調に進んだ。


翔太の首が取られたけれど、探すことを拒否するだけで良かったのだ。


夢で見た光景は衝撃的だったし、翔太を助けたいとも思った。


けれどイケニエに手助けをすることこそが、翔太の救いにもつながるとわかっていた。


だから、探さなかった。


朝になると翔太の首が地蔵について、それを見てホッとしたのだ。


だけど計画はそう簡単には進まなかった。


しばらくすると前回首を探していた連中が現れたのだ。


奴らは三福寺のお守りを持っていて、夜の空間に入り込んできた。


それは異例な出来事で地蔵たちも混乱していた。


きっと、大切な人を思う強い気持ちがそうさせたのだろう。


そして奴らは亮一たちの邪魔をしてきたのだ。


首を探してきて、運べと言う。


その時亮一は本気で腹が立っていた。