最近ではイケニエがあったことを知らない連中も増えてきたけれど、大人たちの態度は相変わらず冷たいままだった。


そんな環境の中でどうにか高校入学にこぎつけることができた。


県外の高校へ行きたいと何度も願ったが、なにか見えなものに引き止められるようにしてこの街の高校に入学することになった。


それは、智子たち他の首取りの子孫たちも同じことだった。


彼らと同じ高校に進み、同じように仲良くなったとき、亮一はこれはすべて最初から定められていたものなのだと感じた。


最初はなにも知らない者同士ただ仲良くなっただけだった。


それが、よく話をしてみると全員の先祖が首取りだったのだから。


それを知った瞬間、首取りの子孫であった亮一、翔太、智子、一生、実里の5人がどれだけ恐怖を感じたかわからない。


そしてその夜から亮一たち5人は同じ夢を見るようになったのだ。