髪を切ったお陰で少し明るい印象になったクロコは久々にワクワクしていた。
「こんな気持ちになったの、何年ぶりだろう。」

さぁ次こそ洋服選びよ。クロコ、あなたはどうなりたい?

「わ、私、カッコ良くなりたい!女の子に誉められるくらいカッコ良くなりたいの!!」
クロコは女の子が苦手だった。だから学生時代は孤立していた。
イジメられた時期もあった。
そんなクロコにとって、同性から「あの子、なんかいい」そう思ってもらえる姿が理想だった。

わかったわ。それじゃ、パンクチックな服装にしましょう。あなたは背が低いからゴシック系でカッコ良くするのはまだ難しいの。今はまず、パンクチックにして、少しずつ上を目指しましょう。

クロコは声に従い、カッコ良く見える服を求めて街に出た。いろいろと見て回ったが、クロコには心に決めた服があった。
「私、これにする。これ、凄く惹かれるの。」
クロコが選んだのは赤チェックのアシンメトリーのスカートだった。