ねぇクロコ、あなたはもっと素敵になれるの。あなたはもっと魅力がある。
どうしてそれを隠すの?
あなたはなぜ望まないの?

「私、変わりたい…。いつも笑っていたい…。生きたい…。」

その言葉を待っていたのよ。あなたが望まなければ私は何もしてあげられないの。
あなたが望めばどんなことでもできるのよ。
クロコ、変わるのは今なのよ。

私を信じて、任せて。





次の朝、目覚めるといつもの自分の部屋だった。
(私、どうしたんだろう?)

クロコ、まずは髪を切りましょう。

声の通りに美容室へ行き、ずっと伸ばし放題だった髪を切り、くせ毛を矯正して、トリートメントをした。

見違えるようにサラサラの髪にクロコは自分の目を疑った。(私の髪…、こんなに綺麗だったかなぁ…。)

天使の輪すらできたクロコの髪は、元々少し赤毛なせいもあり、染めなくても自然とただの黒髪より明るい色を放っていた。